昔々その昔

昔々その昔
男は家業の呉服屋の後を継がず、自動車販売の会社に就職。

呉服屋は従兄弟が継ぎました。

必然的に実家からは勘当されました。

ですが営業成績は良好、日産自動車(DATSUN)の営業所長になりました。

その後退職し作り上げた人脈を生かし、外車の輸入業を始めます。

GM車やドイツ車の輸入も手がけます。

当時、日本に3台しかなかった、ワーゲンカルマンギアの真っ赤なオープンカー(スポークタイヤ仕様)なんてのも扱いました。

結果的にはこれも上手く行きました。

商人としては素晴らしい人だったらしいです。

営業行動では常に人より一歩も二歩も先を狙います。

伊豆の下田の大金持ちが外車を購入したいとの噂が飛び交い、数名の営業マンが天城峠を越えて下田に向かいます。

天城に差し掛かった時、前方下田方面から、一台の車が上がってきます。

手には契約書をひらひらと。

という話を大手のタクシー会社の経営者の方からお聞きしました。

親父の告別式の日でした。

残された手帳には販売記録が残っていました。

大きな会社の経営者の名前もありました。

きっと自分だけは愉快な人生を楽しんだんでしょうね。

母は苦労の連続だったと思いますが、彼は今回のGM破綻を天国で笑ってるのかな。

昔々のお話です。

なるべく親父には似たくないと思う今日この頃です。



Posted by 輝 at 13:07│Comments(0)
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